オルガニートってどんなオルゴールでしょう。カード式の手回しオルゴールです。 穴のあいた帯状のカードをオルゴールに指しこんで、ハンドルを回すとカードが進み音楽が奏でられます。 昭和45年頃に日本で開発され、現在日本で生産されているのは、20弁と33弁の2種類。 これは出る音の数です。昔は15弁というのもありました。今では中国でも作っているようです。 カードは紙でできているので、自分で作ることができます。自分の作曲した作品をカードにして オルゴールの音色で聴くことができてしまうのです。 オルガニートは「聴いて、演奏して、作って楽しむ」ことのできる、おもしろいオルゴールです。 その魅力や楽しみ方をまとめました。 ♪1.1台で何曲でも聴くことができるオルガニートはカード式オルゴールです。穴のあいたカード(曲カードとか曲譜カードと呼ばれています) が楽譜代わりになって音楽を奏でます。 カードを持っていれば、1台で何曲でも聴くことができます。たった20個または33個の音しか持っていませんし、 音域も約2オクターブ半しかありませんが、 その組み合わせで無数の音楽を作り出すことができるのです。 どんな曲があるのか、[作品集]を覗いてみてください。 オルガニート用に編曲した作品を公開しています。試聴もできます。 ♪2.誰にでも演奏でき、演奏の速さも自由自在普通の楽器は、それなりに演奏ができるようになるまでかなりの時間と努力が必要です。 既に演奏が上手な人でも、人前で演奏するにはかなり練習しなければならないことが多いと思います。 でもオルガニートはハンドルを回すだけで音楽を奏でることができるので、楽器を演奏できない人でも、 誰でもほとんど練習なく、美しい音楽を演奏することができるのです。また、ハンドルを回す速さで曲の速さを調節できるので、 好みの速さで演奏することができるのはもちろんのこと、 曲の終わりだけ少し遅くしてみたり、曲の途中でだんだん速くしてみたり、まさにその曲を 自分のセンスで演奏できるのです。同じカードを使って演奏しても、演奏する人によって、 もしかしたら同じ人でも日によって、気分によって、演奏のしかたは違ってくることでしょう。 演奏のしかたによって同じ曲でも全く雰囲気が変わって、違う曲のように聞えることもしばしばです。 ちょっとしたホームパーティーであなたが演奏して、 オルガニートのミニコンサートをやってみてはいかがですか。 ♪3.いつでもどこでも生の音が聴けるスピーカーやイヤホンから電気的に再生された音楽を聴くのはとても手軽ですが、 生の楽器の演奏を聴くことはどうでしょう。コンサートを聴きにいったり、家族の誰かが演奏してくれたりと、 なかなか容易なことではありません。そんなときにオルガニートです。誰にでも演奏ができて、音色もそれほど大きくなく、オルガニートそのものの大きさも手ごろ、 かばんに入れて持ち運べる大きさです。家で一人で、または家族でゆったり聴くのもよし、 お友達の集まる場所に持っていって演奏するもよし、いろいろな場所で手軽に生のオルゴールで奏でた 音楽を楽しむことができます。 生の音には、再生音とは違う何か素敵な魅力がきっとあると思います。 ♪4.曲の長さに制限がないカード式オルゴールならではの利点です。 シリンダーオルゴールやディスクオルゴールは、オルゴールに入れる曲の長さに制限があります。 最も普及しているタイプのシリンダーオルゴールは1回転が約15秒なので、 曲のはじめの部分のみとか、サビの部分だけのオルゴールになってしまいます。しかし、オルガニートの場合は、カード式ですのでカードを長くすれば長くしただけ、長く曲を 入れることができます。1曲まるまる入れることも可能なのです。あまり長い曲を作ると、 演奏するのが大変になることもありますけど。 ♪5.オリジナルの曲を作ることができるこれぞ、オルガニートならではの魅力です。自分で作曲や編曲をして、曲カードを自作できます。いわば、作曲できるオルゴールです。 ほとんどのオルゴールは作曲や編曲ができたとしても、音楽を記録するシリンダーやディスクは金属製なので、 加工するには専用の機械や技術が必要です。一般の人が作るのはなかなか難しいことです。 でも、オルガニートはカードが紙製で穴あけ用のパンチも付いているので、 少しだけ手間がかかりますがカードを自分で作ることができます。また、カード作成を手伝ってくれる 便利なソフト「音のキャンバス」 があって、曲をパソコン上で作れば、紙に穴位置を印刷してくれます。 あとは切って貼って穴あけをするだけでカードを作ることができるのです。 自分で編曲ができなくても「音のキャンパス」持っていれば、 曲のデータをダウンロードしてカードを作ることができます。曲データは 当サイト内の「作品集」や「音のキャンパス」内の音キャンクラブで 無料公開しています。オリジナルの編曲方法については 「オルガニート作曲・編曲講座」の編曲コースで詳しく解説しています。 是非ご覧になってください。大切な人の好きな曲のカードを作って、オルガニートと一緒にプレゼントされるかた もいるようです。 ♪6.でたらめに作曲しても大丈夫!?20弁オルガニートの場合、持っている20個の音はハ長調の音階のみなので、全くでたらめに音を鳴らしても それほど濁ったり聞き苦しい音楽にはなりません。それどころか、とても素敵な響きが偶然に できてしまうこともあります。ウソのような話ですが、楽譜は全然読めない、音符アレルギーの人でも 誰でも作曲をすることができてしまうのです。どんなふうに作ればいいのか、 詳しくは 「オルガニート作曲・編曲講座」の作曲コースで解説していますので、 見てみてください。♪7.音色が柔らかい同じくらいの音数のシリンダーオルゴールの櫛歯(オルゴールの音を出す金属製の部分)に比べて、 ひとつひとつの歯が太くて長いの分、まろやかで柔らかい音がでるようです。オルゴールによくある キンキンした音色ではなくふくよかな音色です。また、櫛歯が大きいということは、 大きなエネルギーを発散するので、よく響く箱に入れればかなり大きな音が出ます。オルガニートと手回しシリンダーオルゴール 櫛歯比較 ♪8.カード1枚で4通り楽しめる!?少し変わった楽しみ方ですが、カードが1枚あったら正しい方向に入れて演奏するだけでなく、 裏返しに入れてみたり、逆方向から入れてみたり、全部で4通りの演奏をすることができます。 上下を逆さにして入れると、明るい曲は暗く、暗い曲は明くるい曲に聞えるのです。 ちょっと変な感じに聞えますが、意外とこんな曲があってもいいかもと思えたりします。「逆奏曲当てクイズ」、裏返しや逆方向から入れて演奏したものを聴いて、何の曲かを当てる クイズです。曲のジャンルなどのヒントを出せば、当たる確率が上がりますよ。 オルガニートのしくみについては「音のキャンバス」 内の"紹介コーナー"をご覧ください。 |