◇オルガニート全般について | ||||||||||||
Q1.オルガニートって何ですか カード式手回しオルゴールの一機種です。 穴のあいた紙でできたの帯状のカードを指しこんで、ハンドルを手で回すとカードが進み音楽が奏でられます。 「オルガニート」という名前の他に、「オルガニータ」「メロニカ」などの名前でも売られています。 | ||||||||||||
Q2.「弁」とは何ですか 右の写真は、20弁オルガニートの櫛歯と、18弁シリンダーオルゴールの櫛歯です。 | ||||||||||||
Q3.「20弁」と「33弁」の違いは何ですか 「20弁」は20個の音が出ます。出る音は下の楽譜のとおり、ハ長調の音階です。 「33弁」は33個の音が出ます。「20弁」で出る音に加えて、♯や♭の付いた音も出ます。 オルガニート本体の大きさはほぼ同じです。使用するカードの幅も同じですが穴の大きさは違います。 音色は33弁のほうが繊細な感じがします。 価格は、「33弁」のほうが部品の数が増えることや、調律や調整が複雑になるので「20弁」の5倍くらいの値段になります。 | ||||||||||||
Q4.20弁のカードを33弁に使えますか 使えません。カードの幅は同じですが、穴の位置が違うので正しい音が鳴りません。 | ||||||||||||
Q5.オルガニートはどこで買えますか、お値段はいくらくらいですか 20弁オルガニートはオルゴール博物館やオルゴール専門ショップ、東急ハンズにもあります。 [リンク集]に掲載している博物館ではすべて扱っています。 通信販売もたくあさんあります。「オルガニート」で検索してみてください。値段は、4,000円くらいからあります。 33弁オルガニートは、「音のキャンバス」で扱っています。 | ||||||||||||
Q6.オルガニートの類似商品で企画の違うものはありますか ないと思います。20弁オルガニートは日本製と中国製がありますが、どちらも同じカードを使って 演奏することができます。 | ||||||||||||
Q7.「オルガニート」という名称は手回しオルゴールの総称ですか いいえ、違います。商品名です。手回し式のことは「マニベル」という言葉があります。 タンゴの曲に「黄昏のオルガニート」という曲があります。この「オルガニート」は小型の手回しオルガンのこと、もしくは それを演奏する人のことのようです。 | ||||||||||||
Q8.カードの保管方法を教えてください あくまでも私のやっている方法で、お勧めと言うわけではありませんがご紹介します。 ジャンルごとに曲名の書いてあるほうを揃えて重ねてクリップ(ターンクリップ/つまみの部分が折り返せるもの)でとめて、 まるめて箱に入れています。バームクーヘン状態です。クリップでとめる部分は先端ではなく、端から15cmくらいのところです。 クリップをとめたままでも曲名が見える状態にしておくと、曲が探しやすくなるからです。 直接クリップでとめると跡がついてしまうので、いらない厚紙をクリップのあたる部分に挟んでいます。 | ||||||||||||
◇オルガニートの演奏について | ||||||||||||
Q1.カードを指しこんでハンドルを回すと「ジャン!」という音がするのはなぜですか カードを中途半端に指しこんだ状態でハンドルを回すと、全部の音がいっせいに弾かれてジャンと鳴ってしまいます。 カードを差し込むとき、突き当たるまでしっかり指しこんでからハンドルを回すと大丈夫です。 または、直前に演奏したカードの終わりが斜めにカットされていたり、最後の穴からカードの終わりまでが短すぎるときにも鳴ります。 | ||||||||||||
Q2.一定の速さで回すコツはありますか 肩の力を抜いて、ハンドルを軽くつまんで、手首で回してみましょう。 とはいうものの、一番いいのは一定の速さで回そうと思わないことです。頭の中で奏でる音楽を一緒に歌いながら ハンドルを回せば、自然なテンポの揺らぎができて、いい演奏ができると思います。 | ||||||||||||
Q3.演奏をするとカードに凹みができてしまうのはなぜですか 詳しいことはわかりませんが、オルガニート本体の不具合で凹みができるようです。 たくさん凹みができるのでしたら、修理が必要だと思います。 できてしまった凹みは、カードの裏側から粘着テープを貼れば修復できます。 | ||||||||||||
Q4.ときどき鳴らない音があったり、となりの音が鳴ってしまったりします 主な原因は2つ。 1つ目。オルガニートのカードを通す部分に付いている板バネがへたって、 本来はカードを左端(低音側)の壁に押しつけるところが、少々右よりにカードが通る ことになり、穴位置がずれてしまうためです。これは、オルガニートをばらして、 板バネを強めに曲げれば治ります。ばらさなくても、演奏するときにカードを左(低音側)に 軽く押しながら(左手で箱を押さえながら親指でカードを左に寄せながら)演奏するといいでしょう。 2つ目。カードの作り方の問題です。穴あけが正確でないか、カードの上下の線を切るときに正確でないか のいずれかが考えられます。特に低音側の線が正確でないと、そうなることが多いです。 33弁では20弁よりも正確さが要求されます。 | ||||||||||||
Q5.大勢の人の前で演奏するときに音量を大きくするにはどうしたらいいですか マイクを使わないで演奏する時は、よく響く台の上に置いたり市販の共鳴箱の上に置いて演奏すると音量が増します。 よく響く台とは、例えば桐のタンスの引き出し、コタツの天板、コンコンと叩くと甲高い音のする机などです。 いろいろな台や箱の上に置いて試してみてください。市販されている共鳴箱には例えば こちらのようなものがあります。 | ||||||||||||
◇音のキャンバスを使っての曲作りについて | ||||||||||||
Q1.「音のキャンバス」って何ですか オルガニートのカードを製作するための、パソコン用のソフトウェアです。 画面に音符を入力して、オリジナルの曲を作ることができます。もちろん試聴もできます。 プリンターで印刷すると、穴あけ位置に印が付いて出てきます。厚手の紙に印刷して切って穴をあければ オルガニートカードができあがります。詳しくは「音のキャンバス」のホームページをご覧ください。 Q2.音符を置くときにリズムを正確にするには、和音が同時に鳴るようにするにはどうすればいいですか | 既に入力してしまった音符を正確な位置に修正したい場合は、修正したい音符を選択してから、 [○音符に整列]ボタンを押してください。 音符を選択するときは、その音を左クリックするか、複数の音符のときはドラッグして囲んでください。 選択されている音符は青くなります。 Q3.設定画面の[小節長]は何mmにしたらいいですか | 作ろうとしている曲のテンポ(速さ)によって調節しましょう。 速いテンポの曲(速度表示で4分音符=120以上)の場合、4拍子のときは35mmか32mm(33弁用)以下、3拍子ののときは25mm以下。 とてもゆっくりなテンポの曲(速度表示で4分音符=60くらい)の場合、4拍子のときは70mmか65mm(33弁用)以下、3拍子ののときは50mm以下。 これはあくまでも目安です。なるべく小さい数にしたほうがハンドルを回す速さがゆっくりですみます。 Q4.ある程度音符を入力してしまってから前奏を付けたくなりました。どうしたらいいですか | メニューバーの[編集]の中の[全てを選択]をクリックします。すべての音符が青くなります。 最初の音符を右にドラッグして適当な位置に移動させます。全ての音が一緒に移動するので、前奏を入れるスペースができます。 33弁用の「音のキャンバス」の場合はもっと簡単にできます。画面下にある[シフト]ボタンを押しておいて、左の欄外から前奏の長さ分ドラッグ すると、ドラッグした分だけスペースがあきます。終わったら[シフト]ボタンをもう一度押して、いつもの状態に戻しておいてください。 Q5.アルペジオを使いたいので音符を少しだけ左右に動かすにはどうしたらいいですか | 音符を左クリックすると青くなります。その状態でキーボードの矢印キーを押すと上下左右どの方向にでも動かすことができます。 Q6.試奏を途中からすることはできます | [試奏]ボタンを押してから、演奏したい部分をクリックするとその場所に飛びます。[停止]ボタンを押さなければ、 最後まで演奏した後クリックした部分から再度演奏されます。 部分的に試奏させたいときは、[Shift]キーと[Ctrl]キーを押しながら演奏したい部分をドラッグしてください。 ドラッグした部分だけが繰り返し演奏されます。[停止]ボタンを押すと解除されます。ただし、 日本語入力システムにATOKを使っている場合は、うまく作動しないようです。 ◇音のキャンバスを使ってのカード製作について Q1.どんな紙を使えばいいですか | コピー用紙などの上質紙の厚手のもの、最厚口(135kg)とか超厚口(180kg)が適しています。 A4サイズ用プリンターを使う場合、A4用紙を横に使ってもいいですが、A3用紙を縦半分に切って、プリンターの 用紙サイズをユーザー指定で420mm×148mmとすれば、長い曲もつなぎ目が少なく作れます。 Q1-1.紙の厚さの単位のkgは何の重さのことですか | kgは「連量」の単位です。上記の場合は、大きさが1091mm×788mm(四六版と言います)の紙の1000枚の 重さを表しています。他の表し方もあります。大きさが1平方メートルで1枚の重さをgで表したり、 単に厚みをmmで表す方法もあります。最厚口135kg=157g=0.17mm、超厚口180kg=209.4g=0.23mmです。 Q2.紙をつなぎ合わせるときは、何を使ってどのように貼り合わせればいいですか | メンディングテープが年月が経っても変質しなくていいでしょう。 セロテープは1,2年経つと変色したりはがれてきたりします。 貼り合わせるときは、重ならないように、隙間が空かないようにして、テープを裏表両方に貼ってください。 Q3.きれいな背景画像を使いたいのですがどうしていますか | イラスト素材をフリーで公開しているホームページがたくさんあります。 ホームページ用の背景画像を使わせていただくのが手っ取り早いです。 タイル状のものか、縦長のものを部分的に切りとって使うといいです。 フリー素材ですが、使用するさいには「利用規約」などをきちんと読んで、正しく使ってください。 [リンク集]にいつも使っているサイトを掲載しています。 Q4.専用パンチがすぐに切れなくなってしまいます | 確かに、すぐに切れなくなってしまいます。パンチだけ別売りしているところがあります。通信販売でしたら、 オルゴールの小さな博物館で扱っています。 または、革細工用のスクリューポンチを使うと専用パンチよりもきれいに穴をあけることができます。 大型手芸店などで3,000円弱で売っています。刃の部分だけが替えられるようになっています。 20弁用の穴なら2.5mm径、33弁用なら2.0mm径がいいでしょう。 Q5.カードの終わりは何cmくらいがいいですか。 | 最後の穴から最低2cmのところで切るようにしてください。あまりにも最後の余白が 短いと、次の演奏の初めに、全ての音がいっせいに鳴ってびっくりしてしまいます。 余白があまり長すぎても、曲が鳴り終わってからカードが完全に出るまでハンドルを 回しつづけなければならないので、大変です。余白は2〜3cmがいいでしょう。 |