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オルガニート作曲・編曲講座

編曲コース STEP4

♪アルペジオを使ってみよう♪

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 「アルペジオ」とは、和音の各音を同時にではなく、下または上から順番に少しずつ ずらして演奏することです。 アルペジオを上手に使うと、曲の雰囲気をぐっと変えることができますので、参考にしてください。

♪1.アルペジオを使う目的

 どんなときにアルペジオを使うのか、色々な場合がありますが、主な使われる目的を紹介します。
  1. 柔らかくやさしい感じにしたいとき。
  2. 音量を小さくしたいとき。
  3. 拍子をはっきり出したくないとき。
  4. 若干の「ため」を作りたいとき。
  5. 長くのびている音のように聞えさせたいとき。
  6. 強調したいとき。
  7. 低い音から高い音へ跳ぶときに、なめらかに聞えるようにするため。
  8. 同じ音が短い間隔で出てくるときの回避のため。
 これらのうち、1から3はほとんど同じ意味合いです。

♪2.アルペジオを使う場合と使わない場合の聞き比べ

 まず、童謡の「ゆりかごうた」をアルペジオなしとアルペジオありで聞き比べてみてください。 アルペジオを使うか使わないかの違いだけで、使っている音はすべて同じです。
  1. アルペジオなし
  2. アルペジオあり
 いたるところでアルペジオを使っていますが、 アルペジオのあるほうが、柔らかさやゆったり感が出ているような気はしませんか。 上記の使用目的1から3にあてはまると思います。

 次は「荒城の月」です。アルペジオを使っているのは2箇所のみです。 曲の真中へんの盛り上がる部分と、曲の最後の部分です。
  1. アルペジオなし
  2. アルペジオあり
 1曲の中で、「ここぞ」というところだけにアルペジオを使うと、その部分を強調したり、 印象的にすることができます。使用目的6にあたります。
 また、曲の真中へんでアルペジオを使っている部分は、メロディが低い音から高い音へと 跳ぶところです。なめらかかな感じになっているでしょうか。使用目的の7にあたります。 使用目的4もあてはまるかもしれません。

♪3.編曲例

 アメリカ民謡の「オーラ・リー」、エルビス・プレスリーの「ラブ・ミー・テンダー」の 元になっている曲です。この曲の編曲を例にしてアルペジオの使い方を紹介します。
 まずは、楽譜を見ながら試聴してみてください。 [オーラ・リー試聴]今回はいきなり編曲譜です。ゆっくりな曲ですが、 4分音符単位で編曲しました。音符の左側にある縦の波線はアルペジオの記号です。

「オーラ・リー」編曲譜

  1. 曲の前半部分(例えば1小節目)は、小節内の2拍目・4拍目は1拍目・3拍目より音数が多くなっているので、 2・4拍目のほうが強い感じに聞こえてしまいます。これを回避するために、アルペジオを使いました。
  2. 9小節目、10小節目の3拍目は2拍分のばす音です。アルペジオを付けると、余韻が残る感じになり間が持つと 思いませんか。
  3. 14小節目の最後の音と15小節目の1拍目のメロディは、同じ「ド」の音で8分音符分しか空いていません。 4分音符単位で編曲する場合は、どちらかの音を省略しなければなりませんが、これをアルペジオ でカバーします。15小節目の1拍目の和音を低い音から少しずつずらして、1番高い音が鳴るのは 実際には8分音符分後ろにすればいいのです。この小節を楽譜でアルペジオ記号を使わないで 書き表すと、このようになります。
    「オーラ・リー」14・15小節目

  4. 曲の最後でアルペジオを使うのは常套手段です。最後の音が一瞬で終わるよりも尾を引いている感じに したいときに使います。
では、アルペジオなしとアルペジオありで聞き比べてみてください。
  1. アルペジオなし
  2. アルペジオあり

♪4.カードの作り方

 最後に、カードを作るときの注意です。 「オーラ・リー」をカードにすると下のようになります。
「オーラ・リー」カード印し付け例

 アルペジオの部分は、斜めに線を引いてその線上に穴をあけるようにします。

 斜線の傾きは大きいほど音の鳴るタイミングのずれが大きく、 ゆったりしたアルペジオに、傾きが小さいときは速めのアルペジオになりますが、 実際には演奏するときのハンドルを回す速さで調節できます。 なので、適当で大丈夫です。でも長い音の部分でアルペジオを使うときは、 次の音までの間隔がたくさんあるので、斜線の傾きは大きめにすることが多いです。

 斜線を引く位置は、通常は和音の1番低い音と1番高い音のちょうど 真中くらいが縦実線と交わるようにしますが、これもだいたいで大丈夫です。 15小節目のパターンは、1番低い音が縦実線と交わるように、1番高い音が8分音符になるように 斜線を引きます。

 穴あけ位置の印は斜線と横線が交わった部分に付けます。

まとめです。

  • 曲の中でアルペジオを多用すると、柔らかさやゆったり感を出すことができます。
  • 曲の中で「ここぞ」というときにのみアルペジオを使うと、強調したり印象的にすることができます。
  • 長い音符でアルペジオを使うと、多少長くのびている感じが出ます。
  • カードを作るときは、斜めの線を引いて、その線上に穴をあけるようにします。


 次は[STEP5.和音1・コードネームの話]です。